医薬品研究所
独自のがん研究における実績を背景に高付加価値医薬品を提供
医薬品研究所の役割は、これまで当社が培ったがん領域に関わる研究実績を活かし、
付加価値の高い新規医薬品を開発することです。また幅広く導入医薬品の開発も行っています。
研究領域
・新規有用成分の探索
・活性本体の解明および誘導体の合成
・新規抗がん剤の非臨床試験
・製剤設計
・薬物動態の解析
始まりは乳酸菌の抗がん活性
1978年、当社の保有するL.カゼイ・ シロタ株に免疫賦活作用を介した抗がん活性があることが見いだされました。これを契機に、抗がん剤の開発研究が開始され、予防医学の取り組みと合わせた当社の医薬品研究が行われてきました。これらの研究の蓄積が今日のオンコロジー分野に特化した医薬品研究所の礎になっています。
世界の医療現場に導入されたヤクルトの医薬品
当社が開発した植物由来のがん化学療法剤「カンプト注(塩酸イリノテカン)」は国内のみならずアメリカ、ヨーロッパを中心に世界のがん治療の最前線で採用されてきました。また、当社が導入したがん化学療法剤「エルプラット(オキサリプラチン)」は大腸がんの第一選択薬として国内外で広く用いられており、胃がんに対する効能追加が承認されるなど適用範囲がさらに広がっています。
副作用の少ない抗がん剤を目指して
医薬品研究所は、副作用の少ない新たな抗がん剤の創製を重要な研究課題としています。がん増殖や転移に関わる特異的な分子を探索し、遺伝子解析やコンピューター科学を駆使することで、その分子を標的とした物質の創出を目指しています。
一貫したものづくり(創薬)のための研究体制
医薬品研究所は、抗がん活性を有する新規素材の探索、合成、薬効薬理、薬物動態など、基礎から開発研究分野をカバーし、新規抗がん剤創出のためのものづくりを一貫して行える体制と設備を整えています。一人でも多くの人々の健康に寄与できる、ヤクルト独自の医薬品開発研究を推進しています。