医薬品研究所
マイクロバイオームを活用した高付加価値医薬品の開発研究
医薬品研究所の役割は、当社独自の腸内細菌研究に基づき、マイクロバイオーム(細菌叢)を活用した医療分野に役立つ付加価値の高い製品開発を行うことです。
研究領域
・新規有用素材の探索
・活性本体の解明
・製剤設計
始まりは乳酸菌の抗がん活性
1978年、当社の保有するL.カゼイ・シロタ株※に免疫賦活作用を介した抗がん活性があることが見いだされました。これを契機に、抗がん剤の開発研究が開始され、予防医学の取り組みと合わせた当社の医薬品研究が行われてきました。これらの研究の蓄積が今日のオンコロジー分野に特化した医薬品研究所の礎になっています。
※2020年4月以降、L.パラカゼイ・シロタ株に分類されています。
世界の医療現場に導入されたヤクルトの医薬品
当社が開発した植物由来のがん化学療法剤「カンプト注(塩酸イリノテカン)」は国内のみならずアメリカ、ヨーロッパを中心に世界のがん治療の最前線で採用されてきました。また、当社が導入したがん化学療法剤「エルプラット(オキサリプラチン)」は大腸がんの第一選択薬として国内外で広く用いられており、胃がんに対する効能追加が承認されるなど適用範囲がさらに広がっています。
一貫したものづくりのための研究体制
医薬品研究所は、マイクロバイオームを活用した新規素材の探索、有効性の検証など、基礎から開発研究分野をカバーし、医療分野に役立つものづくりを一貫して行える体制と設備を備えています。一人でも多くの人々の健康に寄与できる、ヤクルト独自の医薬品開発研究を推進しています。