アレルギー①:アレルギーとは?


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そもそもアレルギーって何?

 アレルギー(allergy)の語源は、ギリシア語のallos(変じた:other)とergo(作用:action)が組み合わさったものです。私たちの体には、病気を引き起こす異物(細菌やウイルスなど)を排除し、身を守る仕組みが備わっており、これを免疫といいます。免疫は、本来、体を守るための機能ですが、そのバランスが崩れると、卵や大豆などの食品、花粉、ハウスダストなど、通常は生体にとって、ほとんど害の無い物質に対して免疫系が過剰に反応して生体に障害が生じることがあります。これをアレルギーといいます。

花粉症で辛そうな人のイラスト

アレルギーに悩む人は増えている

 日本国民の約2人に1人が何らかのアレルギー疾患にかかっているといわれており、アレルギー症状に悩む人は年々増加しています。アレルギー疾患はQOLや作業効率の低下を招き、経済的損失にもつながることから、国は社会的な問題としてアレルギー対策に取り組んでいます。アレルギーの発症には、遺伝的な影響が大きいとされていますが、それ以外にも環境汚染、ストレスの増加、食生活の変化、住宅の気密化、スギ花粉飛散量の増加、衛生環境の改善による細菌やウイルスなどの外的刺激との接触機会の減少など、さまざまな要因が複雑に絡み合っていると考えられています。

 ※QOL:Quality of Life(生活の質)