ラクチカゼイバチルス カゼイ/パラカゼイ
学名 | Lacticaseibacillus casei / paracasei |
---|---|
分類 | Bacillota 門 Bacilli 綱 Lactobacillales 目 Lactobacillaceae 科 |
通称 | カゼイ菌/パラカゼイ菌 |
形状 | 小桿菌 |
分布 | ヒトの腸管、酪農製品 |
発見 | 1890年 |
発見者 | フロイデンライヒ(ドイツ) |
チーズから発見された菌
ヒトの腸内からビフィズス菌やアシドフィルス菌が発見されるより約10年前、ドイツのフロイデンライヒはチーズの微生物を研究している過程で、チーズに独特の風味をつける細菌を発見し、1890年にバチルス アルファと命名しました。1904年に彼はバチルス カゼイという分類名をつけて正式に発表し、その後、ラクトバチルス カゼイに分類されました。ちなみに「casei;カゼイ」とはラテン語でチーズを意味する言葉です。
時代が進み、1989年、微生物の分類手法の進展により、ラクトバチルス カゼイからラクトバチルス パラカゼイが分割されました。
そして2020年にラクトバチルス属細菌の分類再評価により、ラクチカゼイバチルス カゼイとラクチカゼイバチルス パラカゼイに再分類され、多くの菌株がパラカゼイに分類されました。
プロバイオティクスの代表として注目される菌
一方、モローによってラクトバチルス アシドフィルス菌(Lactobacillus acidophilus)が発見され、腸内細菌の中にはアシドフィルス菌と思われる乳酸菌が多く生息しているとされましたが、この中にはビフィズス菌やカゼイ菌も多数含まれていたことが後に明らかになりました。これらが区別できるようになったのは、1950年代以降のことで、腸内乳酸菌の中には多種類のラクチカゼイバチルス属の細菌が生息しています。
中でもパラカゼイ菌は市販の発酵乳製品の製造にも多く使われており、整腸作用や免疫調節作用などの多様な有益な作用を有することが明らかにされている一方で、その作用メカニズムの解析も進んでおり、世界を代表するプロバイオティクスとして知られる菌株もあります。
(2023年6月時点)
“ラクチカゼイバチルス カゼイ/パラカゼイ”の関心度
「ラクチカゼイバチルス カゼイ/パラカゼイ」の関心度を過去90日間のページビューを元に集計しています。
3か月前
今日
菌の図鑑関心度ランキング
-
- 3位
- バチルス セレウス
-
- 10位
- ストレプトコッカス ミュータンス