菌の図鑑

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ディアリスター サクシナティフィラス

ディアリスター サクシナティフィラス
学名 Dialister succinatiphilus
分類 Firmicutes 門 Negativicutes 綱
Selenomonadales 目 Veillonellaceae 科
形状 球桿菌
分布 ヒトの腸内
発見 2008年
発見者 諸富ら(ヤクルト中央研究所)

菌の特徴

 ディアリスター属は1994年に現在の分類に見直された菌で、初めて提唱されたのは1923年であることから、古くからその存在が知られていた菌です。これまでヒトの口腔内や臨床材料から4菌種が見つかっており、ヤクルト中央研究所で発見したディアリスター サクシナティフィラスは5つ目の菌種となります。

 この菌は、偏性嫌気性※1のグラム陰性※2球桿菌※3で芽胞※4を作らず、運動性も持ちません。succinatiphilus という菌種名は、コハク酸を使って培養すると増殖が促進されることにちなんで、 "succinate loving(コハク酸を好む)"という意味のラテン語から命名しました。

小さな菌

 現在見つかっているディアリスター属は、いずれも非常に小さいという特徴を持っています。ディアリスター サクシナティフィラスも菌の大きさが0.4~0.9×0.8~2.0マイクロメートルと非常に小さく、また平板培地での増殖性が極めて悪いため、培養のしづらさはサテレラ属以上です。
 ディアリスター サクシナティフィラスは糖発酵性がなく、調べられた限りではコハク酸を利用してプロピオン酸を生成するだけの反応性に乏しい菌であることがわかっています。

出典

Morotomi M et al.Dialister succinatiphilus sp. nov., and Barnesiella intestinihominis sp. nov., isolated from human faeces.International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology.58(12):2716-2720(2008)

注釈

※1 偏性嫌気性菌 : 特に酸素を嫌う性質の菌。

※2 グラム陽性/陰性 : 細菌を色素で染色し、それにより細菌を分類する基準のひとつ。紫色に染まるものは陽性、紫色に染まらず赤く見えるものは陰性と区別される。染色の違いは細胞壁の構造の違いによる。

※3 球桿菌 : 桿菌の中でも長径と短径の比率がほとんど変わらず、球菌と見分けのつかない菌。

※4 芽胞(がほう) : 胞子と同じ意味。細菌学の分野ではこの呼び方が多い。

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