クロストリジウム パーフリンジェンス
学名 | Clostridium perfringens |
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分類 | Bacillota 門 Clostridia 綱 Eubacteriales 目 Clostridiaceae 科 |
通称 | ウェルシュ菌 |
形状 | 桿菌 |
分布 | ヒト、動物の腸内、土壌 |
発見 | 1892年 |
発見者 | IW. H. ウェルチ(ドイツ) |
ウェルシュ菌とは
ウェルシュ菌は、1892年にウェルチにより初めて分離され、バチルス アエロジェネス カプスラータと名付けられました。その後の学名の変遷を経て、現在はクロストリジウム パーフリンジェンス(破壊するの意)として登録されていますが、発見者の名にちなんでウェルシュ菌とも呼ばれています。ウェルシュ菌は、偏性嫌気性のグラム陽性有芽胞桿菌(大きさ0.9~1.3×3.0~9.0マイクロメートル)です。クロストリジウム細菌の中では珍しく鞭毛を持たない非運動性の菌で、また細胞壁外側には病原性に関与する莢膜と呼ばれる膜を形成します。
ウェルシュ菌の病原性
ウェルシュ菌は12種類もの毒素または酵素を作り出し、それらによりガス壊疽や食中毒といった病気を引き起こすことが知られています。ウェルシュ菌による食中毒は、菌が腸管内で大量に増殖し、エンテロトキシンと呼ばれる毒素を放出することにより引き起こされます。ウェルシュ菌は、下水、河川、海、土壌など、環境中に広く分布しているため食品や調理器具に混入しやすいこと、また芽胞状態の菌は簡単な加熱処理では十分に殺菌されないことが、食中毒を誘発する原因と考えられています。
老化およびがんとの関連性
このような病原性を示すウェルシュ菌ですが、ヒトの腸内にも常在菌として生息しており、その検出率は加齢とともに増加することが認められています。ウェルシュ菌は、ヒトの体内に栄養素として取り込まれたたんぱく質を腐敗させ、さまざまな有害物質を産生することから、老化や発がんなどへの関与も疑われています。
(2023年6月時点)
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