ニトロスピラ モスコヴィエンシス
学名 | Nitrospira moscoviensis |
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分類 | Nitrospirota 門 Nitrospiria 綱 Nitrospirales 目 Nitrospiraceae 科 |
形状 | らせん状桿菌 |
分布 | 土壌や海洋、排水処理施設など |
発見 | 2001年 |
発見者 | シルケ・エリックら(ドイツ) |
ニトロスピラ モスコヴィエンシスとは
ニトロスピラ モスコヴィエンシスは、2001年にシルケ・エリックらによってモスクワの熱水配水用鉄管から発見されました。「モスクワで見つかった、硝酸を作るらせん状の細菌」という意味の名を持つこの菌は、その名の通り亜硝酸を酸化して硝酸をつくる性質を持っています。グラム陰性のらせん状桿菌で、細胞の大きさは0.2~0.4×0.9~2.2マイクロメートルです。増殖に最も適した温度は39℃で、これは一般的な環境細菌よりも高めです。
また、多くの細菌は増殖するために炭素源として有機物を必要としますが、ニトロスピラ モスコヴィエンシスは、有機物がなくても二酸化炭素を炭素源として生育することができるという、まるで植物のような特徴も持っています。
新たに見つかった水浄化に関わる菌
ニトロスピラ モスコヴィエンシスは、ニトロバクター属と同じく亜硝酸酸化細菌に分類されます。少し前までは、汚水から窒素を除去する施設では、主にニトロバクター属が亜硝酸を酸化していると考えられていました。しかし近年、さまざまな汚水処理施設で調査が行われた結果、ニトロスピラ モスコヴィエンシスと近縁なニトロスピラ属も、亜硝酸の酸化に大きく寄与していることがわかりました。ニトロバクター属とニトロスピラ属という、系統的に異なる2つのグループの亜硝酸酸化細菌が、汚水からの窒素除去に一役買っています。
(2023年6月時点)
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