ペプシノゲン
ペプシノゲン(PG)は、胃液に含まれる消化酵素「ペプシン」のもととなる物質で、産生する場所からⅠとⅡに分けられます。PGⅠは主に胃酸を作る部位から、PGⅡは胃全体から分泌されます。ほとんどは胃内に分泌されますが、一部は血液中に移行するため、血液中のPGⅠとPGⅡを調べることによって胃の異常を知ることができます。
ピロリ菌感染などで胃粘膜に炎症が起こると血中のPGⅠとPGⅡがともに増加します。さらに、胃の炎症が進んで胃粘膜が萎縮して少なくなると、PGⅠが減少してPGⅠ/Ⅱ比も低下します。そのため、ペプシノゲン検査において、PGⅠが70 ng/ml以下かつPGⅠ/Ⅱ比が3.0以下になると胃の炎症が進んでいると判定され、胃粘膜が萎縮していることが分かります。
胃の表面は胃粘膜によって胃酸や胃液から守られています。しかし、胃粘膜萎縮が進むとこの防御機能が弱くなるため、胃潰瘍や胃がんを発症しやすくなります。このことから、ペプシノゲン検査は胃がん検診に応用されています。
(2023年4月時点)
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