多剤耐性菌
多剤耐性菌とは、作用機序の異なる2種類以上の抗菌薬に耐性を示す細菌のことです。多剤耐性菌の多くは病原性の低い菌で、健康なヒトでは、口から腸内に入ったり皮膚や粘膜の表面に付着したりしても、すぐに病気になるわけではありません。しかし、体の抵抗力が落ちている入院患者では、病原性の低い菌でも感染症を起こしやすく、さらにその菌が多剤耐性菌であると抗菌薬が効かず治療が困難であることから、医療現場では深刻な問題となっています。抗菌薬の乱用が多剤耐性菌の出現の要因であると考えられています。
多剤耐性菌としては、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、多剤耐性結核菌(MDR-TB)や多剤耐性緑膿菌(MDRP)をはじめ、近年では、院内感染事例が多発した多剤耐性アシネトバクター・バウマニや、国内で感染事例が初めて報告されたニューデリー・メタロ-β-ラクタマーゼ1(NDM-1)産生多剤耐性菌などがあります。
(2023年4月時点)
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