アントシアニン
アントシアニンはフラボノイドの一種で、花や果実などに広く分布する色素成分です。図のようなアントシアニジン(アグリコン)に、糖や有機酸などが結合しており、pH、温度、酸素、金属イオンなどさまざまな条件によって、橙黄色から赤、紫、青まで幅広く色調が変化します。安全性や安定性にすぐれているため、食品用の天然色素として使用されています。またバイオテクノロジーの分野では、新しい花色(青いバラ)の創出にも応用されています。
近年では健康に寄与する機能性物質として注目されており、抗酸化作用、がん予防効果、視機能改善作用、血小板凝集阻害作用などが明らかにされています。ブドウやベリー類のアントシアニンが比較的よく知られていますが、最近では、すぐれた安定性や美しい色調に加えて、肝機能改善効果などを有することから、紫サツマイモ(アヤムラサキ)のアントシアニンも注目されています。
(2023年4月時点)
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