適応(獲得)免疫
生まれながらに備わっている自然免疫に対し、出生後、病原体や毒素などの異物と接することにより誘導(獲得)される、抗原特異的な免疫機構が適応(獲得)免疫です。適応免疫では、T細胞やB細胞といったリンパ球が主役となります。T細胞は表面の受容体で抗原提示細胞上の異物抗原を認識して活性化し、B細胞は直接異物抗原と結合して抗体を産生します。
適応免疫は、自然免疫で対応しきれなかった異物に対し、より強力な作用で対抗しますが、初めて出会った異物に対して有効性を発揮するまでには5~7日程度の準備期間が必要です。一方、既に出会ったことのある異物に対しては、その異物に特異的なリンパ球が記憶細胞として存在しているため、速やかに対応することができます。この現象は免疫記憶と呼ばれ、適応免疫の最大の特徴です。一度麻疹(はしか)にかかった人が二度とかからなくなったり、予防接種が感染を防ぐのはこのためです。また、適応免疫の発動には自然免疫からの助けが必要なこともわかっています。
(2023年4月時点)
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