アルコール性肝障害
アルコ-ルを長期に大量に摂取することにより生じる肝臓の病気で、アルコ-ル性脂肪肝、アルコ-ル性肝炎、アルコ-ル性肝線維症とアルコ-ル性肝硬変症の4つのタイプがあります。
アルコ-ル性脂肪肝は、アルコ-ル性肝障害の初期病変で、肝臓に中性脂肪やコレステロ-ルが溜まった状態です。アルコ-ル性肝炎は、肝細胞が破壊され肝酵素(AST※1、ALT※2、γ-GPT※3)の値が上昇します。アルコ-ル性肝線維症は、アルコール性脂肪肝が進行した状態で、肝細胞の周囲や中心静脈に細い線維ができるため肝機能が低下します。アルコ-ル性肝硬変症は、さらに病態が進行し、線維成分が蓄積して肝臓が硬くなった状態で、体の免疫細胞の1つである好中球の貪食作用が低下し、感染症に罹患しやすくなります。
アルコール性肝障害を防ぐには、基本的には深酒をしないことです。乳酸菌 シロタ株を含む発酵乳の摂取により、アルコール性肝硬変患者の好中球の貪食能が回復し、感染症を防ぐ可能性のあることが報告されています1)。
※1 ASTはアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼの略で、GOT、あるいはARTとも呼ばれます。
※2 ALTはアラニンアミノトランスフェラーゼの略で、GDT、あるいはGPTとも呼ばれます。
※3 γ-GPTはガンマ・グルタミルトランスペプチダーゼの略です。
いずれも肝細胞をはじめとして赤血球、心筋などに存在しますが、アルコールや薬剤などで肝細胞が破壊された場合に血液中に流出するため、その濃度を測定することで肝障害の程度を知ることができます。
【参考】
1) Stadlbauer V. et al, J. Hepatol., vol.48, 945-951, 2008.
(2023年4月時点)
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