皮膚バリア機能
皮膚は体表面を覆う人体最大の器官であり、体内からの水分蒸散や、体外からの異物の侵入を防ぐバリア機能を担っています。脂腺・汗腺から分泌される皮脂や汗、そして皮膚常在菌による代謝物などが皮膚表面を弱酸性に保ち、病原菌の感染等を防いでいます。また、表皮の最外層に存在する角層細胞が物理的な強度を作り出し、セラミドなどの細胞間脂質や表皮細胞を密着させる接着タンパク質が、体内外の水分の出入りを制御しています。これらのバリアを突破された場合に備え、免疫細胞が外界からの異物の侵入を見張るセンサーとして働き、侵入を感知すると免疫反応を起こし、これらを排除します。
また近年、抗菌ペプチドと呼ばれる抗菌活性をもつタンパク質も、微生物の侵入を防ぐために皮膚組織で働いていることが明らかとなりました。こうして皮膚は、化学的・物理的機構や、免疫機構を駆使して、私たちを外界の刺激から保護してくれています。
(2023年4月時点)
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