細胞壁多糖
乳酸菌やビフィズス菌などのグラム陽性細菌は、リン脂質の二重膜(細胞膜)によって細胞質が覆われ、更に外側に位置する一層の細胞壁によって細胞全体が包まれています。細胞壁の内側は、ペプチドグリカン(PG)と呼ばれる横糸と縦糸が交差したような網目状の厚い構造になっています。細胞壁多糖は、PGの層から細胞の外側に伸び出た糖鎖(多糖)のことです。糖鎖とは、グルコース、ガラクトース、マンノース、あるいはラムノースなどの単糖、およびこれらの単糖がアセチル化されたものが鎖状に繋がったものを言います。
乳酸菌やビフィズス菌は、菌株ごとに異なる細胞壁多糖や表層構造を有しており、それ故に、細胞壁多糖は細胞の顔に例えられることもあります。多くのプロバイオティクスもまた、個性的な細胞の表層構造を持っており、その性質が宿主(ヒト)の健康と大いに関係があると考えられています。
(2023年4月時点)
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