TOSムピロシン培地
TOSムピロシン培地は、乳製品の中にどれくらいの数の生きたビフィズス菌が含まれているのかを測定するための培地です。国際酪農連盟(IDF)と国際標準化機構(ISO)の協同プロジェクトにより、世界レベルで標準的なビフィズス菌数測定法が2010年2月に制定され、これにTOSムピロシン培地が使用されています。
TOSムピロシン培地はTOS培地と抗生物質であるムピロシンから構成されています。TOS培地にはガラクトオリゴ糖が含まれており、ビフィズス菌が特に良好に生育します。一方、ムピロシンは、乳酸菌の生育を阻害しますが、ビフィズス菌の生育には影響しない抗生物質です。一般にビフィズス菌を含むはっ酵乳や乳酸菌飲料には必ず乳酸菌が一緒に含まれていますが、TOSムピロシン培地を使えばビフィズス菌だけを選択的に生育させられるため、その製品中のビフィズス菌数を正確に測定することができ、品質保証に役立ちます。
【参考】
1) はっ酵乳・乳酸菌飲料中のビフィズス菌の菌数測定法. 社団法人全国はっ酵乳乳酸菌飲料協会(2000)
2) Zitz U et al. Selective Enumeratuin of Bifidobacteria in Dairy Products: Development of a Standard Method. Bulletin International Dairy Federation,411(2007)
3) Milk products -Enumeration of presumptive bifidobacteria-Colony count technique at 37 degrees C. ISO 29981 / IDF 220 (2010)
(2023年4月時点)
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