ホスファチジルセリン
ホスファチジルセリン(PS)はリン脂質(分子内にリン酸を含む脂質)という油の一種で、分子内のリン酸にアミノ酸のセリンが結合した構造をしています。動物の細胞はリン脂質で形作られていて、PSはそのうちの10~20%を占めています。脳に多く含まれることから特に脳機能との関連で研究が行われ、1986年には牛の脳由来のPSが老人性認知症に対して有効であることが明らかとなりました。以来、欧米を中心とした多くの臨床試験により高齢者の物忘れや認知症に対する改善効果が示されています。なお、神経細胞間の情報を伝えるアセチルコリンという物質の働きを高めることが、PSの作用機構の1つと考えられています。
現在では、牛の脳に比べて安価で安全性の高いPSが大豆を原料に製造され、日本国内で実施された臨床試験により高齢者の物忘れに対する有効性が確認されています。
(2023年4月時点)
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