迷走神経
脳と末梢器官との間では、神経を介した情報伝達と、血液を介したホルモンによる情報伝達が行われています。その前者の神経の一つに迷走神経があります。
迷走神経は、複雑な神経経路を形成してさまざまな末梢器官に広く分布しており、その様態が「迷走」という名前の由来となっています。迷走神経は、脳から末梢器官へ情報伝達する下行性の神経と、末梢器官から脳へ伝達する上行性の神経に大別されます。下行性の神経は、身体活動を鎮静化する方向に働く副交感神経によって主に構成され、脳からの情報伝達によりこの神経が活性化されると、血圧が低下したり、消化管運動が促進されたりします。また、空腹状態や炎症といった各器官で知覚される情報は、上行性の迷走神経を介して脳に伝達されます。近年、迷走神経はメンタルヘルスとの密接な関係性が明らかにされており、迷走神経の活動を整えることで、精神疾患症状が改善されることが示されています。
(2023年4月時点)
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