ウレアブレステスト(尿素呼気試験)
胃の中は、胃酸により強酸性状態であることから、通常微生物は住めません。ところが、ピロリ菌はウレアーゼという酵素で胃の中の尿素からアンモニアを作り、自分の周囲の胃酸をアンモニアで中和することにより胃の中でも生息することができます。ウレアブレステストは、ピロリ菌のこの性質を利用して胃の中にピロリ菌がいるかどうかを調べる方法で、尿素呼気試験とも言います。
検査では、まず13Cという元素で「しるし」を付けた尿素の試験薬を服用します。胃の中にピロリ菌がいる場合は、この尿素がピロリ菌のウレアーゼにより、アンモニアと「しるし」の付いた二酸化炭素(13CO2)に分解されます。発生した13CO2は、胃から吸収された後、血液により肺へ運ばれて速やかに呼気中に排出されますので、試験薬服用直後の呼気中に13CO2が含まれれば胃の中にピロリ菌がいると判定されます。一方ピロリ菌がいない場合は、試験薬は分解されることなくほとんどが尿の中に排出されますから、呼気中に13CO2は含まれません。
このようにウレアブレステストは、安全でしかも比較的容易にピロリ菌を調べることができる方法です。
(2023年4月時点)
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