小腸
小腸は、胃に続く管状の消化器で、十二指腸、空腸、回腸の3つの部位に分かれています。体の中の臓器で最も長く、ヒトでは約6~7メートルにもなります。
小腸は、内側より粘膜、粘膜下組織、筋層、漿膜(しょうまく)からなります。小腸内壁は輪状のヒダ構造をとり、その表面には無数の絨毛(じゅうもう:粘膜の小突起)が、絨毛の表面には微絨毛(微細な細胞質突起)が発達しています。大小の突起を形成することで粘膜の表面積を広げ、栄養素を効率よく吸収できる構造になっています。
小腸の主な機能は、消化と吸収です。胃で消化された粥状の食物は蠕動運動により小腸から大腸へ運ばれながら膵液、胆汁や小腸の消化酵素と混ざり、栄養素(単糖、アミノ酸、脂肪酸、グリセリドなど)に分解されます。栄養素は小腸粘膜から吸収されて血管やリンパ管を経て肝臓や全身に運ばれます。
小腸には、パイエル板(腸管免疫系)や壁内神経叢(腸管神経系)、消化管内分泌細胞も存在し、消化・吸収以外にも免疫、神経、内分泌などさまざまなはたらきをしています。
(2023年4月時点)
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