p-クレジル硫酸(パラクレジル硫酸、p-クレシル硫酸)
p-クレジル硫酸は、尿毒素の一種であり、腸内細菌によって産生されたp-クレゾールが体内で代謝されることで生成されます。生成したp-クレジル硫酸は、通常は腎臓から排泄されますが、慢性腎臓病などが原因で排泄能が低下すると、血液中に異常に蓄積します。血液中に蓄積したp-クレジル硫酸は、腎臓や心血管系の傷害の促進や免疫系の抑制など生体に対してさまざまな悪影響を与え、死亡率の上昇に関与することが報告されています。さらに、血液中のタンパク質であるアルブミンと結合しやすい性質を持つため、腎機能が低下した方が受ける透析療法では、血液中からのp-クレジル硫酸の除去が難しいことも大きな問題になっています。そのため、腸内でのp-クレゾールの産生を抑えて、血中のp-クレジル硫酸を減らす方法の一つとして、プロバイオティクスやプレバイオティクス、シンバイオティクスの応用が期待されています。
(2023年4月時点)
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