腸管神経系
食道から直腸に至る消化管壁には膨大な数の神経細胞が網目状に張りめぐらされており、それら神経ネットワークを総称して腸管神経系と呼びます。
腸管神経系は、筋層の間に存在して消化管運動を制御する筋層間神経叢と、粘膜下組織に存在して粘液分泌を制御する粘膜下神経叢から構成され、その中には独自の特徴を持つ運動神経や知覚神経などが含まれます。そのはたらきは脳からの指令がなくても維持されることが分かっており、このような性質と膨大な数の神経細胞で構成される腸管神経系の特徴を表す言葉として「第二の脳」という呼び名が使われることもあります。
腸管神経系は脳と協調する関係にあり、自律神経系を介して脳から受けた情報をもとに消化管の活動を調節するとともに、消化管で感知されたさまざまな情報を脳に向けて発信もしています。このような脳と腸がお互いに密接に影響を及ぼしあう関係は「脳腸相関」と呼ばれ、最近ではそれに関する研究が高い注目を集めています。
(2023年4月時点)
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