モノクローナル抗体
「抗体」とは、私たちの身体の中に入ってきた病原体や花粉などの「抗原」に結合能をもつ可溶性のタンパク質のことで、B細胞の最終分化形態である「形質細胞」により産生されます。それぞれの形質細胞から産生される抗体は単一の抗原を認識する性質をもつため、この性質を利用して人工的に作製された抗体を「モノクローナル抗体」と呼びます。
一般的にモノクローナル抗体は、形質細胞と骨髄腫細胞を試験管の中で細胞融合することによって樹立される「ハイブリドーマ細胞株」より産生されます。ハイブリドーマ細胞株は無限増殖能をもつため、一度樹立されればモノクローナル抗体を安定的に得ることができます。モノクローナル抗体は生物が有する未知のタンパク質などの同定に貢献してきただけでなく、近年ではがんや関節リウマチなどのさまざまな疾患の治療のための生物薬剤として用いられています。今後も生命科学の研究分野や臨床現場などで幅広い応用が期待されています。
(2023年4月時点)
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