糖尿病
糖尿病は、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が慢性的に高値を示す病態です。健常者では、インスリンというホルモンによって血糖値は厳格にコントロールされていますが、糖尿病患者ではインスリンが枯渇する(1型糖尿病)、インスリンがうまくはたらかない(インスリン抵抗性)等の理由でインスリンの作用が相対的に不足(2型糖尿病)することによって高血糖状態が持続します。
糖尿病は血糖値やヘモグロビンA1cをもとに診断されます。職場の定期健診などで検査される空腹時血糖値では126mg/dl以上、専門の医療機関などで精密検査として測定される経口糖負荷試験2時間後血糖値では200mg/dl以上、食事から数時間経ったときの血糖値では200mg/dl以上が、糖尿病型と判定されます。ヘモグロビンA1cの値は、過去3か月間程度の血糖値を反映し、6.5%以上で糖尿病型と判定されます。血糖値とヘモグロビンA1cの両方、または血糖値で2回以上糖尿病型と判定されると、糖尿病と診断されます1)。
糖尿病は、初期段階では自覚症状がありません。病態が進展すると、口渇や多尿などの自覚症状のほか、網膜症や腎症、神経障害などの合併症が発症します。また、心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクが高まることも知られています。
2型糖尿病患者数は世界的に激増しており、日本でも糖尿病が強く疑われる人の割合は、男性19.7%、女性10.8%です2)。2型糖尿病の主たる成因は、過食や運動不足、それに伴う肥満です。したがって、生活習慣を見直すことが2型糖尿病の予防や症状の改善において重要となります。
【参考】
1) 日本糖尿病学会「2022-2023糖尿病治療ガイド」
2) 厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査報告」
(2023年4月時点)
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