バクテリアルトランスロケーション
「腸管粘膜を介して生きた腸内細菌が腸管内から粘膜固有層、さらには腸管リンパ節や他の臓器に移行し感染を引き起こすこと」をバクテリアルトランスロケーション(BT)と言います。BTを引き起こす主な原因としては、1) 腸管内における細菌の異常増殖、2) 消化管壁のバリアー機能の障害、3) 侵襲してくる細菌に対する生体防御機構の破綻と考えられています。
BTは1979年にBergらによって提唱されましたが、最近では、腸管内の細菌だけではなく、腸管内の毒素の移行による全身的な炎症反応についてもBTに含む考えがあります。
外科手術患者や重症患者、がん化学療法を受けている患者では、BT発生のリスクが高いことから、臨床では、プロバイオティクスやシンバイオティクス(プロバイオティクスとプレバイオティクスの併用)でBTを予防しようとする取り組みが注目されています。
(2023年4月時点)
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