胃
胃は上部消化管の一部で、食道と十二指腸の間にある袋状の臓器です。入口(食道側)を噴門、出口(十二指腸側)を幽門、袋状の部分を上から胃底部、胃体部、幽門前庭部と呼びます。食物が入ると、成人で約2リットル程度まで膨らみます。胃は、内側より胃粘液層、粘膜層、粘膜筋板、粘膜下層、筋層、漿膜からなります。
胃の主な機能は、食物の一時的な貯蔵、混合と分解、殺菌です。食事を摂ると胃が膨張し、食物が溜まります。これにより、摂取した栄養素を段階的に小腸に送ることができます。また、胃は強力な酸と消化酵素を含んだ胃液を分泌し、食物に含まれるタンパク質を分解して消化を助けます。胃自体もタンパク質でできていますが、表面を胃粘液が覆っていることで、自らを消化することはありません。さらに胃酸は、食物に含まれる微生物を殺す役割も果たしており、外部からの病原体の侵入を防ぎます。
胃内は菌にとって過酷な環境ですが、胃のさまざまな疾患に関連すると言われているピロリ菌は、胃の中の尿素からアンモニアを作ることで胃酸を中和し、胃内でも生存することができます。
ヒトに有益な作用をもたらすプロバイオティクスのなかには、胃酸に負けず、胃粘膜への接着性が高く、食後の胃の負担をやわらげる機能があるビフィズス菌株も報告されています。
(2024年1月時点)
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