メタゲノム解析
細菌はそれぞれが固有のゲノム(DNAに含まれるすべての遺伝情報)を持っており、細菌を分離培養してそのゲノムを調べる(ゲノム解析)ことによって個々の細菌の特徴を把握することができます。しかし、ヒトの腸内にはおよそ1000種類の細菌が存在し、多数の難培養菌も存在するため、ゲノム解析の積み重ねのみで腸内フローラ全体の特徴を把握することには限界がありました。
しかしながら、近年の技術革新により、大量の塩基配列を比較的容易に決定できるようになりました。そこで注目されているのがメタゲノム解析です。メタゲノムは、群集を構成する微生物のゲノムの総和であり、メタゲノム解析は試料(群集)から抽出したDNAの配列を、網羅的に決定するものです。ゲノムがどの微生物由来かはわからないものの、群集全体でどのような機能を持つのかを調べることができます。
メタゲノム解析により、腸内フローラはヒトゲノムの100倍もの遺伝子を持つと推定されています。現在、メタゲノム解析を糸口として、腸内フローラとヒトの健康との関わりを明らかにしようという研究が世界中で進められています。
(2023年4月時点)
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